また同じ内容の会議!何が原因なの?会議の生産性を上げる重要な視点
今日はチームで人材育成について話し合ってました。人を育てることについてみんなそれぞれ色んな意見を持ってます。
「いくら言っても正しいやり方を覚えてくれない」
「同じ仕事のはずなのに、人によって結果が大きく違うのは意識の問題なんじゃないか?」
「そもそも対策をちゃんと考えれてる?隠したりしてない?」
よく聞く話がどんどん出てきます。すると、話題は次のフェーズへ・・・
「じゃぁ、もっとチェックする回数増やす?」
「意識の低い人には異動してもらって違う人材と入れ替える?」
「報告のルールを決めて徹底させよう!」
かなり良くない雰囲気が・・・
さて、皆さんの職場でも同じようなやり取りってありませんか?
ここで注目したいのが、対策を決めにいっているという点です。これは良いことなのか?それとも良くないことなのか?
少し話を変えましょう。
問題と課題の違いって分かりますか?
ちょっとシンキングタイムです。
(この言い方、古い!!笑)
・・・・・・・・・チーン!
まず、問題とは?
それはあるべき姿と現状のギャップのことを指します。あるべき姿とは、いわゆる目標、ゴールですね。現状をあるべき姿に変えようと思った時に、この2つの状態間の違いが問題となります。
人材育成を進めて
「もっと一人当たりの売上や生産性を上げたい、20%上げたい!」
「でも実際は、年々3%ずつ下がっている」
そうすると問題は「人材育成で売上(生産性)を20%上げられない」こと、となるわけです。
では、課題とは?
もうなんとなく察しは付きますよね。課題とは、「問題を解決するために取り組むべき事項」のこととなります。例えば、問題発生報告書の活用、新人教育カリキュラム、中堅社員研修、業績表彰、などなど。これらを具体的に誰がどのように進めてどんなアウトプットを出すか、というのが対策となるわけです。
課題や具体的な対策というのは、その背景に、あるべき姿とは現状のギャップから来る問題があるのです。
さぁ、「問題はあるべき姿とは現状のギャップ」、「課題は問題を解決するための取り組み事項」、ということが分かった上で、冒頭の会議でのやり方はいかがでしょうか?
どちらかいうと課題や対策にフォーカスした議論であることが分かりますよね。人は何か問題を発見すると自然と対策をどうするかという考えに移っていきます。これは時間の流れを頭の中の思考が追いかけようとしているせいだと思います。
今回のケースでは特に現状の取り組みへの視点がゴッソリ抜けてますよね。問題が定義できない、となるのです。
冒頭のやり取りの後、私がチームに投げかけたのは
「今の教育の仕組みは?」
「どうやって評価してるの?」
「うまく育成ができなかった時の処置はどうなってる?」
こんな感じで、徹底的に現状をしっかりイメージできるまで質問を投げかけていきました。
課題や具体的な対策についてはまたの機会に、ということで今日の会議はお開きとなりました。
議論している物事の背景をしっかり理解して打ち合わせを進めないと、最終的に出てきた対策も「本当にこれをやって変わるのか?」というものにしかなりません。
もし、「いま会議で話し合っている内容が昔の会議と同じ内容だ」とかを「やったことがあるけど効果のなかった対策がまた出てきた!」などという状態であれば、是非ともまずは足元の現状がどうなっているかを質問によって明確にしていってはいかがでしょう?