KPIを設定することで手段の目的化を回避

おはようございまーす!!たくやです。

台風が近づいてるようですね。最近はもうエアコンも付けてませんし、このまま夏が終わってくのでしょうか。暑すぎるのは勘弁ですが、夏が終わるのは何とも寂しさを感じますね。(柄にもなく哀愁w)

 

さて、今日は工場の改善活動や自動機などの開発過程でよく見られる失敗についてご紹介します。

 

改善活動の例で言いますと、

まず、「生産性を10%上げよう」と目標を立てます。次にどうやって上げるか考えますが、この時、方策として「治工具を半自動化」することとなりました。半自動化への要求は、関係者と話し合った結果、①段取りなし、②費用は10万円以下、③作業者にとって使いやすい、としました。

そうすると担当者は①~③を満たす機構を考え、様々なアイデアを織り込み、見事に半自動機を作り上げました。

が、生産性は3%しか改善されませんでした。

 

あー、自分で書いてて耳が痛い。

 

このケースでは、目的は生産性を上げることで、①~③の要求仕様を満たす半自動機を作ることではありません。半自動機の製作は、あくまでも目的達成のための手段であり、別に違う方法で生産性向上を目指しても良かったのです(例えば、他行程とのラインバランスを見直すとか、物の配置を近接化するとか)。

担当者はきっと「要求仕様を満たせば、みんなが求めているものができる!!」という熱い思いに駆られて頑張ったのでしょう。その点は評価できますが、手段が目的化しないよう、その活動が合目的的(合”目的”的、目的に合っているということ)であるかどうかを常に見ておかなければいけません。

では、どのように活動を評価すれば良いかというと、KPI(Key Performance Indicator:重要業績指標)が大事になってきます。日本語訳にするとイカツイ言葉ですが、要は生産性10%向上からさらに噛み砕いた活動指標(目標値)のことです。

上記のケースだと、例えば①~③以外に、「20秒の作業時間短縮」や「機械セット時間3秒」のように生産性向上につながる具体的な数値を半自動機開発の目標値に設定すれば良いのです。そして、この要求も満たすと、「生産性10%向上を達成できる」となっていれば、手段が目的化せず、大上段の目標値も達成できるようになります。

 

実際は、私自身ついつい担当者と一緒になって手段が目的化しそうになることが多々あります(情けない話ですが)。しかし、最初の計画の段階で、目的を理解し、KPIをどのように設定するかをしっかりとお互いに話し合っておくことで、このような問題は回避できます。

ごくごく当たり前のような話ですが、仕事のシーンが変わると簡単に起こりうることです。活動計画の一部にKPIの設定を加えておけば十分に対応できますので、この考え方を参考にしてみてください。私も気を付けますw

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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